DX推進のために脱Excelすべき業務とは?代替ツールも紹介

Excelは昔から日本でよく利用されているツールですが、DX推進するにあたり、その活用方法を見直している企業も多いでしょう。

しかし、脱Excelの必要性が感じられていなかったり、代替ツールがわからなかったりすると、なかなか従業員の理解が得られずDXを推進できない可能性があります。

そこで、この記事ではExcelが利用されている理由と課題を解説したうえで、Excelに適している業務、Excelに替わるDX推進におすすめのツールを紹介します。

Excelが企業で活用される理由

Excelは日本企業において約30年以上前から普及し、今も多くの企業で利用されています。ここまでExcelが業務に活用されるようになった主な理由を以下にまとめました。

  • Excelを使用できる人が、年代問わず多い
  • 低コストで使い始められる
  • 業務内容によって柔軟にカスタマイズできる
  • 普及率が高いため、他社とデータをスムーズにやり取りできる
  • 長期的に使用しており、Excelの活用が慣習化している

こうしたメリットがあるため、Excelに依存する形で活用する企業が多くあります。その結果、DXを推進しようとしても、スムーズに進まなくなってしまうのです。

Excel業務によくある課題

ここでは、Excel業務によくある課題をまとめました。自社において、以下の課題のいずれかに当てはまる場合には、Excelとの付き合い方を検討する必要があります。

データが散在する

Excelデータの管理は、基本的に1つのファイルにつき1つのデータをまとめて格納します。例えば、「202404顧客アンケート結果」のように、日付やバージョンをタイトルにつけたExcelデータを1つのフォルダに格納します。

しかし、編集する人が複数人いたり、管理マニュアルが定まっていなかったりすると、データの管理場所や管理方法が守られず、サーバー内やクラウド内に散在しやすくなるでしょう。

また、データが散在すると、ほしいデータを見つけるのにもムダな時間がかかってしまいます。Excelは検索性が低いため、データが散在すると作業効率の低下にもつながります。

作業効率が属人的

Excelのメリットに「柔軟にカスタマイズできる」ことが挙げられます。しかし、その自由度の高さゆえに、Excelを使いこなすノウハウやスキルを社員がもっているかどうかにより、大きく作業効率が左右されます。

また、データの編集方法も人によって異なる場合があります。例えば、前任者が高度な機能を使って編集した場合、後任者が適切なメンテナンスを行えず、一からシステムを再構築する手間が発生することもあるでしょう。

セキュリティリスクが高い

Excelはファイルごとに管理するためにデータの包括的なセキュリティ対策が難しく、セキュリティリスクが高い点が課題です。

例えば、ユーザーごとのアクセス権限の設定ができないため、対象外の社員にも閲覧されてしまう可能性があります。この他にも、データ漏えいやデータの改ざんなど、さまざまなセキュリティリスクを抱えています。

DX推進に脱Excelは必須か

よくDXを推進する際に、脱Excelの必要性が問われることがあります。もちろんあらゆるデータ管理をExcelで行っている場合には、業務ごとに適したシステムの必要性について検討することが必要です。しかし、Excelがすべての業務において不向きというわけではありません。

そこで、ここではDX実現に向けて脱Excelすべき業務とExcelに適した業務について解説します。

脱Excelすべき業務

脱Excelすべき業務の特徴を以下にまとめました。

  • 大容量データの管理や集計、加工業務
  • 複数人での共同編集が必要な業務
  • 頻繁にバージョンの更新が必要な業務
  • 高いセキュリティ機能のもと管理が必要な業務

これらの特徴に当てはまる業務例を以下にいくつか挙げています。以下の業務をExcelで行っている場合には、のちほど紹介する代替ツールを導入することで、作業効率化や生産性向上が期待できるでしょう。

  • 顧客管理
  • 社員管理
  • タスク・プロジェクト管理
  • 営業分析・売上分析
  • 予算管理
  • データ集計
  • ワークフローにかかる書類作成・管理

Excelに適した業務

Excelでの作成・編集・管理に適している業務の主な特徴を以下にまとめました。

  • 小規模なデータの集計・管理
  • 短期的なプロジェクトや一時的なデータ整理
  • グラフや表を用いたレポート作成

Excel依存している企業からすると、Excelを活用できる機会は大幅に減少するでしょう。しかしDXを推進し、自社の生産性を向上するのに、管理の手間や時間を削減は欠かせません。この機会に、Excelを活用する作業について見直してみることがおすすめです。

脱Excelし、DX推進するためにおすすめのツール

最後に脱Excelし、DX推進するために導入がおすすめのツールを解説します。

PRAツール

RPA(Robotic Process Automation)ツールとは、デジタルロボットにより業務を自動化するツールです。デジタルロボットは実在せず、PC上で働いてくれます。

決まった手順で繰り返し行われる定型業務が得意で、ルーチンワークにかかる業務の手間や時間を削減したい場合におすすめのツールです。例えば、事務作業や在庫管理、日々のデータ抽出などに活用できます。

BIツール

BI(Business Intelligence)ツールとは、企業に蓄積されたデータを収集・分析し、可視化するツールのことです。

グラフや図表など、一目でどのようなデータかわかるようになるため、経営判断やマーケティング施策を検討する際の材料としてデータを加工したい場合におすすめのツールです。例えば、経営分析や売上分析、人事データ分析、帳簿自動作成などに活用できます。

オンライン共同編集プラットフォーム

オンライン共同編集プラットフォームの代表例には、Google Workspaceが挙げられます。例えば、「Google スプレッドシート」や「Google ドキュメント」などが提供されています。

その名の通り、複数人でデータを共同編集したり、変更履歴を確認したりしたい場合に使われるツールです。複数人がリアルタイムで一つのデータを編集できるため、打ち合わせ時のデータ編集や売上管理表の編集などに活用できます。

ワークフローシステム

ワークフローシステムとは、申請書や請求書、稟議書などが承認するまでの業務の流れを電子化・自動化したシステムです。

社内のワークフローにかかる書類をExcelで作成し、印刷して使用しているという企業も多いでしょう。しかし、紙文書での「申請→承認→決裁」の流れには、多くの手間や時間がかかることが課題です。

ワークフローシステムの中には、現在使用しているExcelフォーマットをそのまま利用して電子化できるシステムもあります。使い慣れたExcelフォーマットを引き継げるため、導入にかかる手間を最小限に収めることが可能です。

以下の記事ではワークフローシステムを導入し、業務効率化に成功した事例を紹介しています。DX推進を成功させたい企業は、ぜひ参考にしてください。

関連記事:約2000名が年間2万5千件の稟議申請を行うインフラシステム「ワークフローEX」で決裁は今や時間単位のスピードへ

Excelを有効活用しつつ、DX推進を

この記事では、Excelが活用される理由や課題、DX推進におすすめのツールを紹介しました。

Excelは昔から企業で活用されているツールで、その手軽さや利便性の高さから今も多くの企業が利用しています。しかし、膨大なデータ管理が必要になっている現代では、Excel業務にはさまざまな課題があるのも事実です。

Excelの特性を理解したうえで、ツールを使い分けることでムリのないDX推進が可能となるでしょう。

株式会社ナルボが提供する「ワークフロー EX」は、使い慣れたExcelをそのまま活用できるワークフローシステムです。

また、問い合わせへのレスポンスが早く、サポート体制も充実しています。いち早い業務改善を実施したい企業は、「ワークフロー EX」の導入を是非ご検討ください。

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執筆者プロフィール
株式会社Knowlbo 代表取締役 斎藤友男
株式会社Knowlbo 代表取締役 斎藤友男
1986年、株式会社Knowlbo入社。コンパイラの開発からスプレッドシート、ビジュアルプログラミングツールなど、数々の言語処理系ソフトウェアを開発。 1994年に代表取締役に就任。多くのCOMコンポーネント製品をリリース。 .NETにも逸早く注目し、早くから.NETベースのオフィス系情報共有製品を次々にリリース。 その中の「ワークフローEX」は、2007年「Microsoft Innovation Award」のコマーシャル部門で優秀賞を受賞。

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