ワークフローシステムを使った回覧文書の電子化の方法とメリットを解説

社内の情報伝達や申請等に用いられる回覧文書ですが、単に情報の伝達や共有だけではなく承認や決済などの重要な業務にも用いられます。

しかし、紙での回覧文書を用いたワークフローは業務が煩雑になりがちなため、電子化して簡略化する動きが注目されています。

そこで本記事では、ワークフローシステムを使った回覧文書の電子化の方法とメリットについて詳しく解説していきます。

回覧文書とは

回覧文書とはイメージ

そもそも回覧文書とは、社内における通知事項や共有したい資料を、関係する社員の間で回覧する社内文書のことを指します。

回覧状況がわかるよう、確認者の押印によって閲覧済みであることを示すのが一般的です。

しかし、回覧文書と言ってもさまざまな種類があり、その種類によって回覧する相手が変わることもあります。

回覧文書の種類

回覧文書の種類イメージ

回覧文書は、大きく分けて次の3つの種類に分類することができます。

  • 上層部への意見を述べ、検討を求める文書
  • 記録する文書
  • 連絡や調査をする文書

上層部への意見を述べ、検討を求める文書は、稟議書や提案書・計画書などがあります。
記録する文章は、会議の議事録などが当てはまります。

連絡や調査をする文書には決定事項について周知する通知文などがあります。

回覧文書の課題

回覧文書の課題イメージ

回覧文書は、用途によって日常業務のさまざまな場面で活用されています。しかし、この回覧文書を紙ベースで行っていた場合には課題もつきまといます。

ここでは、回覧文書の課題について解説していきます。

確認が滞ってしまう

回覧文書を紙ベースで社内に回覧した場合、社員の不在が続くと確認が滞ってしまうという課題があります。

また、回覧文書が多い場合など、別の書類に紛れてしまったり、確認が漏れてしまったりすることがあります。そうなってしまうと、確認されないままどこで止まっているのかを把握することが難しくなってしまい、業務に支障がでてしまいます。

印刷に毎回経費が発生する

回覧文書は紙に印刷して回覧させることも多いため、印刷費などの経費が発生することになります。文書が多くなればなるほど経費もかさむため、日頃から回覧文書の多い企業ではコストもかかります。

紛失の恐れがある

紙での回覧文書は、他の書類に紛れたり、誤ってシュレッダーにかけてしまったりと、紛失してしまう恐れがあります。文書の紛失は確認の停滞だけではなく、進捗も不明になるうえ、セキュリティ上のリスクにもなりかねません。

このように、紙ベースの回覧文書にはさまざまな課題があるのです。

ワークフローシステムで回覧文書を電子化する方法

ここまで、回覧文書の課題について解説してきましたが、それらの課題は電子化することで解決することができます。

ワークフローシステムとは

ワークフローシステムとはイメージ

ワークフローシステムとは、オフラインで行っていた申請書類などを電子化して承認・回覧できるようにするシステムのことです。

回覧文書などの、社内の複数人に確認や承認を得る必要がある業務は、予め決められたルールや流れに沿って行うため、ワークフローをシステム化することによるメリットは多分にあります。

たとえば、会社のお金で大きな買い物をする場合、多くの会社では以下のような流れを辿ります。

「購入申請者→直属上司(承認)→管理部門部長(承認)→総務担当(承認・購買)→注文」

この申請や承認の流れを電子データで回覧させることで、申請書類自体の作成や進捗確認などの工数が削減され、業務効率化に役立ちます。

電子化する手順

電子化する手順イメージ

電子化を行うためには、まずシステムを導入する必要があります。システム導入後は、次のような流れで簡単に電子化することができます。

「申請フォームを選択→申請ルートの選択→承認者への送信」

システムによっては、申請された回覧文章を申請者の組織・役割、申請内容によって自動的に承認者・決裁者を特定できる機能を備えているものがあり、事前に設定をしておくことで申請側も迷うことなく確実に回覧を進めることができます。

また、作成した書類はすべてデータや電子ファイルとして保管されるため、オンライン上で全ての業務を完結することができるのです。

回覧文書を電子化するメリット

回覧文書の電子化は、企業にさまざまなメリットをもたらします。
ここでは、具体的な利点をご紹介していきます。

業務効率化

業務効率化イメージ

回覧文書を紙から電子に移行することで、業務の効率化を図ることができます。電子化することで文書をWeb上で確認できるようになるため、PCがあればどこからでもいつでも確認作業を行うことができるようになります。

また、進捗状況を確認することができるため、停滞していても承認者に確認を促すことができスムーズにワークフローを進めることができるのもメリットの一つです。

ペーパーレスで経費削減

ペーパーレスで経費削減イメージ

回覧文書を電子化することで、ペーパーレス化を実現することができます。

文書作成にかかっていた印刷費や書類の保管場所、セキュリティなどさまざまな経費が発生しますが、ペーパーレス化を行うことでこれらの経費を削減することができます。

ペーパーレス化を行いクラウド環境を整えたことによって、いつでもどこからでも資料を確認できるようになり、さまざまなコスト削減につながります。

  • ミスプリントや不要なプリントコストの削減
  • 持ち出し管理用のセキュリティコストの削減
  • 保管スペースの削減
  • 検索性の向上による時間コストの削減

ペーパーレスにすることで出社の必要もなくなるため、見えているコストだけではなく、移動時間など従業員の時間コスト削減にも寄与します。

ワークフローシステムを利用するメリット

ワークフローシステムを利用するメリットイメージ

回覧文書の電子化は企業にとって大きなメリットをもたらしますが、電子化を実現させるためにはワークフローシステムが欠かせません。

回覧の経路を設定できる

回覧文書は、書類の種類や申請する者の部署や立場に応じて回覧経路が異なります。そのため、これまでの紙の回覧では申請の際、誰に回覧しなければいけないのかということを確認する必要がありました。

ワークフローシステムでは、申請者や申請の種類に応じて回覧の経路を設定できるようになっているため、申請から素早くワークフローを進めることができます。

回覧文書の状態を確認できる

紙での回覧は、どこまで確認や承認が進んでいるかという進捗状況の把握が困難でした。一方で、システムではWeb上で回覧を行なうため、リアルタイムで進捗状況を確認することができます。

承認がどこまで進んでいて、どこで滞っているのかを把握することで、よりスムーズな回覧ができる上に、ビジネスにおける意思決定をスピーディーに行うことにも繋がるのです。

社内統制を強化できる

システムの活用は、社内統制の強化にも繋がります。

申請者や承認者、承認日時などすべての業務を見える化することができるので、紙による回覧よりも社内統制の強化につなげることができます。

ワークフローシステムで回覧文書を電子化しよう

これまで深く根付いていた文化ややり方を大きく変えることは、企業にとっても不安や懸念も多いでしょう。しかし、電子化は多くのメリットをもたらす上に、クラウドサービスを使って簡単に導入できるため、企業にとっては業務負担の軽減にも繋がります。

ワークフローEXでは、クラウドサービスを使ったワークフローシステムの導入を支援しています。ぜひ、お気軽にお問い合わせください。

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執筆者プロフィール
株式会社Knowlbo 代表取締役 斎藤友男
株式会社Knowlbo 代表取締役 斎藤友男
1986年、株式会社Knowlbo入社。コンパイラの開発からスプレッドシート、ビジュアルプログラミングツールなど、数々の言語処理系ソフトウェアを開発。 1994年に代表取締役に就任。多くのCOMコンポーネント製品をリリース。 .NETにも逸早く注目し、早くから.NETベースのオフィス系情報共有製品を次々にリリース。 その中の「ワークフローEX」は、2007年「Microsoft Innovation Award」のコマーシャル部門で優秀賞を受賞。

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